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住まいに対する被災者の考えが変わってきています。(岩手13/06/06)
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住まいに対する被災者の考えが変わってきています。(岩手13/06/06)
  • Published_at:2013-06-06
  • Category:News & Politics
  • Channel:FNNLocal
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  • description: 「響け! 復興の槌音(つちおと)」。被災地では、行政が立てた住宅再建の計画が、思うように進んでいません。 金銭面や体調面などの理由で、災害公営住宅に入居が進まなかったり、便利な場所の高台に応募が集中したりしています。 東日本大震災から2年、住まいに対する被災者の考えが変わってきています。 仮設住宅に住む人たちは、「高台移転をする防災集団移転か、災害公営住宅か迷っている」、「息子の考え方次第では、よその土地に行ってもいいという考え方もある」、「早くかさ上げをしてもらえれば、みんな家を建てられるのだけれども。何年もかかるので、諦めてしまっている」などと話した。 震災から2年、被災者の仮設住宅での暮らしも長くなってきた。 こうした中、住まいの再建に対する考え方も変わってきている。 先週、大槌町で、住宅再建のための相談会が行われた。 「防災集団移転はどこまで進んでいるのか」、「災害公営住宅はいつできるのか」、不安を抱える多くの被災者が訪れ、町から計画の進み具合について説明を受けた。 住宅再建の支援制度について質問する石川君雄さんは、アワビやウニを捕る漁師。 仮設住宅で暮らす石川さんは、漁具を保管する場所がないために、漁を再開できずにいる。 収入を得るために、倉庫がついた家を高台に建てたいと考えていたが、希望する土地には4倍の応募があることがわかった。 石川さんは、家を建てる資金を得るために、区画整理の対象になっている自分の土地を手放そうとしている。 石川さんは「消費税が上がるでしょ。2,000万(円)の家を建てても、160万(円)の税金。支援金は何にもならない」と話した。 「経済的な負担」を軽くするために選んだ「早い自力再建」。 復興の遅れを肌で感じる石川さんは、「選択」が正しいかどうか今も悩んでいる。 一方、被災者が住まいの選択に悩むのは、「経済的な理由」だけではない。 大船渡市の仮設住宅に暮らす吉田 千寿子さんは、目が不自由で、人の助けが必要なうえ、重い病に侵されている。 陸前高田市広田町で家を失った吉田さんは、近くの高台に建設される災害公営住宅に住もうと考えていた。 吉田さんは「役所に聞いたら、2~3年かかる状態。わたしの体調もよくない」と話した。 身体に不安を抱える吉田さんは、通院する大船渡病院が近いことを考え、大船渡市に移り住むことを決意した。 そして、仮設住宅の知り合いが希望する市内中心部の災害公営住宅に応募した。 しかし、応募したのは、市営住宅。 「市民ではないので、優先順位が低い」と回答があった。 吉田さんは「本当は皆さんと一緒に行きたい。行政が決めることなので。わたしが何を言っても無理だと思う」と話した。 大船渡市には、完成したにもかかわらず、半分以上、空き部屋になっている災害公営住宅がある。 浸水区域にあることや、エレベーターがないことが理由で、入居が進まない住宅。 ほかの市町村の人でも、すぐに入居できるが、吉田さんには「選択できない住まい」となっている。 結局、1年後に完成する県営住宅の募集を待つことに決めた。 吉田さんは「わたしには新たな戦いです。人とのつながりを必要としますから」と話した。 復興の遅れとともに浮き彫りになってきた、「被災者のニーズ」と「計画」とのずれ。 沿岸の市町村では、2013年度に入り、「住まいの再建」に関わる相談会が頻繁に開かれている。 「経済面」や「体調面」で悩む被災者のニーズを、把握しようとする狙いがある。 住民の声に耳を傾け、「土地の使い方を工夫したり」や、「災害公営住宅の計画を修正するなど」行政の柔軟な対応が強く求められている。
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